教室の特色 (臨床)
内分泌外科学教室の活動:臨床
本学の内分泌外科は、1978年、日本医科大学付属第一病院第二外科において「甲状腺外来」という診療名称の専門外来としてスタートしました。現在までに診療、治療を行った患者さんは10,000例を超えています。
現在、内分泌外科の診療は主に千駄木の付属病院と武蔵小杉病院にて行っています。千駄木付属病院の2019年度における内分泌外科手術は361件でした。
武蔵小杉病院では年間約30例の内分泌外科手術が行われており、千葉北総病院でも月1回、内分泌外科外来を行い、手術も施行しています。当教室における診療件数、手術数、手術成績はいずれも日本の大学病院として有数のものとなっています。
私たちの使命は
私たちの使命は、内分泌疾患に悩む患者さんの立場に立って、科学的根拠(エビデンス)に基づいた専門性の高い医療を的確に提供することです。患者さんとそのご家族の不安を払拭するために、経験豊富なスタッフが優しく丁寧な説明を納得がいくまで行います。
まずは、最新かつ卓越した技術を駆使して病態を正確に評価し、可能な限り手術を回避した内科的治療を心がけています。外科的治療が必要な場合は、常に患者さんの術後の生活の質(QOL)を考慮し、美容的観点も重視しつつ、元々の内分泌腺機能の温存を心がけて手術に臨んでいます。
大学病院ならではの先進的な医療として
大学病院ならではの先進的な医療として、当科で開発された内視鏡補助下甲状腺手術や副腎内視鏡手術といった低侵襲手術を、ますます洗練されたものへと発展させるべく努めています。
一方、局所進行甲状腺癌に対する拡大手術も得意分野のひとつです。また、最近登場した根治切除不能な進行甲状腺分化癌や未分化癌に対する分子標的薬治療については、国際的治験に参加してきた経験もあり、安全で適切な使用のための体制も整っています。
さらに高質な医療を患者さんに提供するために、関係各科・部署の医師、メディカル・スタッフとの連携を密に取っています。教室内はもとより、各科・部署合同のカンファレンスなどを頻繁に行って、症例の検討を行っています。